イベントの懇親会でLTってありますね。大抵の場合、ある程度お酒がまわって歓談中のタイミングで始まります。みんなが盛り上がってきているタイミングなので、LTを始めるにあたって最適のような気がしますが、実は真逆です。LTを始めるには、とてもよくないタイミングなのです。
歓談が盛り上がって、名刺交換したり、話したかったスピーカーの人と初めて接点が持てた!なんてときに始まるLTなんて、邪魔以外の何者でもありません。ゲームのクライマックスに、母から「ごはんよー」といわれるぐらいの残念感です。しかし、懇親会のLTはあります。なのでそんな時にどうしたら多少なりともLTを聞いてくれる人が増えるかを考えましょう。
懇親会のLTで話を聴いてもらうという事は?
今回の目的はLTを聞いてもらうことです。LTの内容を向上させることではないのであしからずご容赦下さい。
聞いてもらうというのは聴衆者の皆さんの行動を抑制し、こちらに集中してもらうということになります。
- お酒を飲んでいる
- ご飯を食べている
- だれかと話をしている
- トイレに向かっている
懇親会中のこういった行動を全部キャンセルしてもらって、
- LTを楽しく聞いている
という状況に変える必要があるわけですね。
大声を上げるのも一つの作戦
単純な方法としては、やたらめったら大きな声を出すという方法でしょうか。
「LTはじめますよ!」「こんばんわー!!」「聞いて下さいー!」
こうやって注意を引き、LTを聞いてもらうという魂胆ですね。
何もせずに本題のLTに入るよりは良い方法です。少なからずLTを好意的に考えている人、懇親会ですこしあぶれちゃった人にはLTが始まったということが知らされますし、「ああ、LTが始まったのだから、自分ぐらいは聞いてあげようかな」という好意を引き寄せることができます。
懇親会LTにおける泥沼 負の連鎖
ただ、それが届かないケースもあります。
- 聴衆者同士で会話が盛り上がっている人
この人達からすると、雑音が増えただけですね。また互いの会話がスピーカーの声によってかき消されるのを防ぐために、会話の声が無意識に大きくなります。
そうなると、一人のスピーカーの地声は限度がありますし、マイクはある程度調整されているので、どうしたって声の大きさで聴衆者に負けます。
声の大きさで勝った聴衆者同士の会話は、その後も、同じ大きさで続きます。そうなると前述の好意的な人にとっても、スピーチが聞き取れないという悪影響をおよぼします。
「だれもスピーチを聞いてないし、そもそも音がうるさくて、聞こえない。聞かなくてもよいのかな」
そうなると、スピーカーは気落ちします。「ああ、だれもきいてくれないんだあ。私のLTは邪魔なんだなあ。なるべく地味にやってすぐ帰ろう」
こんな感じですね。辛い。
そう、懇親会のLTはこのように着手の方法を間違うとなかなか辛いのです。
では、どうしたらよいか、その突破口を幾つか考えてみましょう。
挨拶作戦
セッションの最初の挨拶をすると、大抵場合、慣習としてオウム返しの挨拶が聴衆者から得られます。この特性を利用します。具体的には以下のスライドがわかりやすいですね。最初の20枚ぐらいの該当の箇所です。
このLTの時は、懇親会がとても盛り上がっていて、とてもLTを聞いていただける雰囲気ではなかったので、直前に慌ててその場で足したものです。1分ぐらい挨拶で費やしてなんとか聞いてもらえる土台を作ることを狙っています。
ここまでしなくとも、挨拶を2,3度繰り返し、聴衆者にオウム返しとして声を出してもらう。スピーカーに合わせて声をだすというのは、すでにLTを聞くという行為よりもさらに、一歩進んだ行為なので、その数が増えればふえるほど、今回の目的である
- LTを楽しく聞いている
という状態にしていることになります。
続いての作戦はこれです
手を上げてもらう作戦
これもセッションでよく使われる手法ですね。「まず最初にいまから話す内容について知ってる人いますか?いたら手を上げて下さい。」みたいなやつです。これもとてもよい方法です。先ほどの声を出してもらうと同様に、手を上げてもらうという行為は、LTを聞くという行為よりも進んだ行為ですね。LTの場合ですと
「みんな聞こえてますかー、聞こえている人は手をあげてみてくださいー」とか
「ども、メガネです、もりあがってますかー」とかいうかんじで手を自分もあげて、同調してもらい、聴取者の人にも手を上げてもらうわけですね。
後者はまるで、会場を煽ってますけど、聴衆者同士の会話で盛り上がるのとは訳が違います。こちらのコントロールとして盛り上がってもらった場合は、逆にすこし静かにしてもらうことも出来るわけですね。
というわけで、懇親会のLTで聞いてもらうためのtipsでした。LTアドベントカレンダー:1日目として書いているにも関わらず今日は2日ですね。この先どうなりますやら
明日以降もつづくはずですー。お楽しみに。